はじめに
2020年7月末にCertified Kubernetes Application Developer(CKAD)を取得しました。ちなみにスコアは83%でした。合格ラインは66%らしいです。
CKAに続いて、CKADも取りました。相変わらず何も分かりません。 pic.twitter.com/SKcw7o87E8
— n i s h i p y (@iamnishipy) August 1, 2020
CKAを受験したときの話は、別途記事にしています。あわせて参照ください。
CKAもCKADも試験内容が似ている(どちらもKubernetesを扱う)という性質上、本記事もCKA記事とかぶる部分が多々ありますが、ご容赦ください。
Certified Kubernetes Application Developer(CKAD)とは
Kubernetes上でクラウドネイティブアプリケーションを設計、構築、構成、公開するスキルに関する試験です。細かいことは、以下を参照ください。オンラインで受験できるので、感染症流行中の現状でも問題ありません。受験料は$300(高い!)で、試験時間は2時間です。
CKAとの違いは、やはりアプリケーションのデプロイが中心の試験だということだと思います。例えば、CKAの試験範囲にはkubeadmでのクラスタ構築や更新が含まれますが、CKADでは範囲外です。逆にCKADの試験範囲に含まれるLivenessProbesとReadinessProbesの利用やアプリケーションログの監視などは、CKAでは範囲外のようです。詳細は、↑のリンクの「対象領域とコンピテンシー」を確認してください。
申し込み・予約
↑のLinux Foundationのサイトから申込できます。一度$300払って購入すると、その後1年以内に受験することができます。
購入完了メールにしたがって試験日時を予約すれば、あとは受験するだけです。
試験対策をする
CKAで勉強した内容とかぶる部分がほとんどですが、以下のリソースを使って勉強するのがいいと思います。全部やる必要はありません。
公式ドキュメント
試験中、公式ドキュメントを見ながら問題を解いていくことになると思います。どこにどんな内容が書いてあったか、なんとなく覚えておくとよいと思います。
CKADは実践的な試験で、コマンドを打ちながら問題を解いていくので、kubectl
を効率よく使うためにkubectlチートシートを特におすすめします。
書籍
広く浅く勉強するためには、書籍が効率よいと思います。今まで何冊か読んできたKubernetes本を読んできましたが、特に以下がおすすめです。
- Kubernetes完全ガイド: まさに完全ガイドです。こんなに網羅的に書いてある書籍は、日本語だと他にありません。最近第二版が出たらしい。
- Kubernetesで実践するクラウドネイティブDevOps: Kubernetesの基本操作から、周辺ツール、運用のTipsまで、実践的な内容がわかりやすくまとまっています。今まで読んだKubernetes本の中で、個人的に一番良いと思います。
Udemy
CKAD受験に特化した対策としては、以下のUdemyの講座がとてもよかったです。Kubernetesに限らず、DockerやLinuxの基礎から説明してくれる上、ラボ演習がたくさんあるので、初心者にもおすすめです。Udemyで頻繁に行われるセール時には、1600円くらいで買えるので、書籍よりもコスパがよいかもしれません。
Kubernetes The Hard Way
KubernetesのコンポーネントにDeepDiveしつつ、クラスタを手動構築するチュートリアルです。GitHubを参照しつつ、GCPを使って実施できます。Kubernetesの全体像を理解するのに役立ちました。
CKADには、クラスタの構築やアップグレード、コントロールプレーンのコンポーネントのデバッグなどは含まれませんが、時間があればやるといいでしょう。
このKubernetes The Hard Wayを日本語訳しつつ、初心者向けに図をつけてみた記事を以前書きました。よければこちらも参考にしてください。
受験する
試験当日の準備
詳しくは、Linux Foundationから送られてくる受験確認メールに書いてあるので、よく読みましょう。特に注意したのは、以下の点です。
- 部屋の用意
- 自分以外誰もいない部屋を1つ用意します。一人暮らしの私は、自宅から受けました。
- Webカメラの用意
- 試験中は、試験官に監視されます。口を覆ったりすると怒られます。Macbook内臓のカメラで十分でした。
- 身分証明書の用意
- 試験前に試験官に対して、カメラ越しに提示します。いろいろ選択肢がありますが、私はパスポート+クレジットカードにしました。
- 机の上の整理
- 机の上をきれいにしておく必要があります。私は当日、電気スタンド、ワイヤレスキーボード、マウス、Macbookのみを置いていました。
- CKAのときはハンカチを置いて受験しても何も言われませんでしたが、CKADの試験官にはどけろと言われました
受験
予約した試験時間の15分前くらいに、ログインすると試験官との会話が始まります。例えば、以下のようなことを言われます。
- Chrome以外のアプリケーションを閉じてね
- 部屋と机の上をカメラで見せてね
- 身分証明書を見せてね
試験官の指示に従うと、無事試験スタートです。3時間耐えてください。
トラブル
完全オンラインの試験と言うのもあってか、少しトラブルに見舞われました。以下は、私が実際に体験したものです。
試験が開始できない
メールできた案内通りの手順を踏んでも、試験が開始できないトラブルがありました。このせいで結局最初に予約していた試験日当日に受けることができませんでした。後で問い合わせたところ、再予約して再受験するようにとのことだったので、その通りにしました。
あとで聞いた話によると、当時のChromeの最新版では、同様のトラブルが発生してしまうようでした。無料で再受験できるので、気を取り直しましょう。
試験システムとの接続が切れる
CKAの時も起こったトラブルでしたが、今回も起こりました。試験サイト内で、試験システムに接続して問題を解いていくのですが、終盤に差し掛かったところで試験システムとの接続エラーがおきました。試験官にチャットですぐに問題を伝えましたが、復旧に25分かかりました。
ブラウザがキーボードの入力を受け付けなくなった
これは一番焦りました。受験している途中にブラウザが固まり、キーボードの入力を受け付けなくなりました。試験官との会話はチャットなので、キーボードを打てない状況では、SOSを出すこともできません。とりあえずカメラに向かって、🙅♂️ポーズを取っていると、試験官が反応してくれました。ボディランゲージを多用しつつ、無事にトラブル発生を伝えることができました。指示に従ってブラウザを再起動すると、復旧しました。
のちのち調べてみると、カメラだけでなくマイクも有効になっているようです。よって、同様のトラブルに遭遇した時は、普通に喋ればいいです。
試験後
お疲れ様でした。試験後は、36時間以内に結果が通知されるそうです。もし落ちていても、1回だけ再受験できる良心設計です。
さいごに
CKAに続きCKADを取得しました。資格のようなわかりやすい目標がないと勉強が続かないタイプなので、CKAとCKADのおかげで楽しく学べました。仕事でも活かせるように頑張っていきます。次は、RHCSAかAWS SAPでも取ろうかと思っています。
CKAの体験記はこちら。
以上.
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