はじめに
2020年7月にCertified Kubernetes Administrator(CKA)を取得しました。
Kubernetes何も分からないけど、認定されました pic.twitter.com/MREmQe85Qu
— n i s h i p y (@iamnishipy) July 1, 2020
ちなみに、スコアは94%でした。合格ラインは74%らしいです。
日本人合格者の方の受験記事もどんどん増えていて、二番煎じ感が否めませんが、私も受験体験記を書いてみようと思います。
CKADを受験したときの話は、別途記事にしています。あわせて参照ください。
CKAもCKADも試験内容が似ている(どちらもKubernetesを扱う)という性質上、本記事もCKA記事とかぶる部分が多々ありますが、ご容赦ください。
申し込みと予約をする
Certified Kubernetes Administrator(CKA)とは
Kubernetesクラスターのインストールやデバッグなど、運用・管理面でのスキルに関する試験です。細かいことは、以下を参照ください。
オンラインで受験できるので、感染症流行中の現状でも問題ありません。受験料は$300(高い!)で、試験時間は3時間(長い!)です。
ちなみにCKA-JPというのもあります。問題文はCKAでもCKA-JPでも日本語対応しているようですが、CKA-JPの場合は受験直前の試験官とのチャットが日本語で行えるそうです。
CKA-JPは最近できたようで、せっかくなので今回私はCKA-JPで申し込みました。でもなぜか当日のチャットは英語でした。別にいいけどなぜ?
申し込み・予約
↑のLinux Foundationのサイトから申込できます。一度$300払って購入すると、その後1年以内に受験することができます。
購入完了メールにしたがって試験日時を予約すれば、あとは受験するだけです。
試験対策をする
公式ドキュメント
この記事を書いた現在の情報では、kubernetes.io/docs/、github.com/kubernetes/、kubernetes.io/blog/を試験中に参照できる1ようです。主に公式ドキュメントを見ながら問題を解いていくことになると思います。どこにどんな内容が書いてあったか、なんとなく覚えておくとよいと思います。
CKAは実践的な試験で、コマンドを打ちながら問題を解いていくので、kubectl
を効率よく使うためにkubectlチートシートを特におすすめします。
書籍
広く浅く勉強するためには、書籍が効率よいと思います。今まで何冊か読んできたKubernetes本を読んできましたが、特に以下がおすすめです。
- Kubernetes完全ガイド: まさに完全ガイドです。こんなに網羅的に書いてある書籍は、日本語だと他にありません。
- Kubernetesで実践するクラウドネイティブDevOps: Kubernetesの基本操作から、周辺ツール、運用のTipsまで、実践的な内容がわかりやすくまとまっています。今まで読んだKubernetes本の中で、個人的に一番良いと思います。
Kubernetes The Hard Way
KubernetesのコンポーネントにDeepDiveしつつ、クラスタを手動構築するチュートリアルです。GitHubを参照しつつ、GCPを使って実施できます。Kubernetesの全体像を理解するのに役立ちました。
このKubernetes The Hard Wayを日本語訳しつつ、初心者向けに図をつけてみた記事を以前書きました。よければこちらも参考にしてください。
Udemy
CKA受験に特化した対策としては、以下のUdemyの講座がとてもよかったです。Kubernetesに限らず、DockerやLinuxの基礎から説明してくれる上、ラボ演習がたくさんあるので、初心者にもおすすめです。Udemyで頻繁に行われるセール時には、1600円くらいで買えるので、書籍よりもコスパがよいかもしれません。
受験する
試験当日の準備
詳しくは、Linux Foundationから送られてくる受験確認メールに書いてあるので、よく読みましょう。特に注意したのは、以下の点です。
- 部屋の用意
- 自分以外誰もいない部屋を1つ用意します。一人暮らしの私は、自宅から受けました。
- Webカメラの用意
- 試験中は、試験官に監視されます。口を覆ったりすると怒られます。Macbook内臓のカメラで十分でした。
- 身分証明書の用意
- 試験前に試験官に対して、カメラ越しに提示します。いろいろ選択肢がありますが、私はパスポート+クレジットカードにしました。
- 机の上の整理
- 机の上をきれいにしておく必要があります。私は当日、電気スタンド、ワイヤレスキーボード、マウス、Macbookのみを置いていました。
受験
予約した試験時間の15分前くらいに、ログインすると試験官との会話が始まります。例えば、以下のようなことを言われます。
- Chrome以外のアプリケーションを閉じてね
- 部屋と机の上をカメラで見せてね
- 身分証明書を見せてね
試験官の指示に従うと、無事試験スタートです。3時間耐えてください。
トラブル
完全オンラインの試験と言うのもあってか、少しトラブルに見舞われました。以下は、私が実際に体験したものです。
試験官が英語しか喋らない
前述の通りCKA-JPで申し込んだはずなのに、試験官が英語しか喋ってこず焦りました。間違ってCKAに申し込んだのかな?とか考えているうちに、時間が過ぎて、試験開始が少し遅れてしまいました。
このように試験官とのコミュニケーションがうまく取れなかったり、問題が起きたりして試験開始時間が少し遅れても、その分終了時間を伸ばしてくれるのでご安心をください。
試験開始ボタンが動作しない
Chromeに入れていた変な拡張機能のせいで、ポップアップが開かなくて焦りました。落ち着いて拡張機能を削除したら、開始できました。
試験システムとの接続が切れる
試験サイト内で、試験システムに接続して問題を解いていくのですが、終盤に差し掛かったところで試験システムとの接続エラーがおきました。試験官にチャットですぐに問題を伝えましたが、復旧に25分かかりました。
この場合試験終了時間が25分延長されるので、焦る必要はありません。ただし、もともと3時間という長い試験時間なのに、さらに延長されるととてもとても疲れます。まじです。
試験後
お疲れ様でした。試験後は、36時間以内に結果が通知されるそうです。もし落ちていても、1回だけ再受験できる良心設計です。
さいごに
どの程度意味がある資格かはわかりません。実際、Kubernetes完全に理解したという気持ちは全然ありません。
一方でCKAの試験は一般的な資格試験と違って、実際にコマンドを打ちながら進めていく実践的な試験なので、結構楽しいです。引き続き、Kubernetesライフを楽しんでいこうと思います。CKADも来月受けます。
追記: CKADも合格しました。
以上.
- 詳しくは、What resources am I allowed to access during my exam?をご確認ください。 ↩
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